【第6回その4】台本の方向性を決めよう

この記事は2020年2月29日に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

今回から、台本:ゴローも題材に取り上げます。

INDEX
  1. ▼台本のイメージは?
    1. 台本イメージを、料理に例えてみる

▼台本のイメージは?

まずはじめに、台本:ゴローのイメージ・方向性をどうするかを、決めてみましょう。

  • コント系の台本?
  • 真面目系の台本?
  • シュール系の台本?

今回は試しに、コント色強めで演技を行ってみましょう。

じゃあコントって、どんなコントでしょう?

  • テンポの早いコント?
  • 微妙な間を面白がるコント?

台本イメージを、料理に例えてみる

これを決める作業は、料理にも例えられます。例えば、

  • 人参、玉ねぎ、じゃがいも、豚肉があります
  • 調味料もひと通り揃ってます

さて、この状態で「美味しい料理を作って下さい」と言われたとき、あなたなら何を作るでしょうか?

  • ポトフ?
  • カレー?
  • シチュー?
  • 肉じゃが?

どの方向性もいいですね。きっと何を作っても美味しいでしょう。

ただし、ここでやってはいけないことがあります。それは、

  • ポトフカレーシチュー肉じゃがが合体した料理を作ってしまうこと

です。……得体のしれない料理になることは、想像できますよね。

方向性として、

  • ピリッと胡椒の効いたポトフがいいのか?
  • 優しい味わいの肉じゃががいいのか?

など、ある程度方向性を決めてから料理に取り掛かる必要があるのです。

お芝居でも同じです。

そうでないと、「よくわからない料理」のように人の気持ちのどこにも刺さらないお芝居が完成してしまいます。

「リアルとリアリティ」の話にもあったとおり、お芝居とは極端に言えば「非日常を楽しむもの」です。「日常」を見せられるほど、面白くないことはありません。

台本に話を戻すと、「テンポの早いコント」と決めたとしましょう。

ここで活きてくるのが「レスポンス(反応)」です。

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レスポンスが速ければ速いほどハイテンポ劇になるでしょう。これが面白そうだと思ったなら、ハイテンポギャグで行ってみましょうか。

改めて台本を眺めてみましょう。

台本の冒頭

亘理  表彰式?・・・あぁ、あれでしょ、あの、校長のヅラが・・・
克也  いや、その時じゃない
亘理  え?じゃぁ・・・
克也  あれだよ、あの、ケンジが・・・
亘理  あ!あの、ケンジが、勢い余って校長のヅラを・・・
克也  だから違うって
亘理  あ、あれか!理科室の人体模型に校長のヅラが・・・
克也  何の話だよそれ!
亘理  ヅラがついにひとりでに・・・
克也  ヅラから離れろ!

序盤は「ボケとツッコミの関係性」が見えてきます。

例えば、亘理は「克也を笑わせたい」という目的を設定するのはどうでしょう。

克也を笑わせるためなら、ぶっちゃけ話の内容なんて重要ではありません。克也を笑わせられればいいんです。台本からも、なんとなくそんな空気が感じ取れますよね?だから適当なヅラネタを連発するというのも自然な流れです。

いっぽう克也は、ボケ倒す亘理にイラつきながらも「亘理に、当時の笑える話を思い出させたい」という目的を達成しようと挑戦し続けます。

これでボケ倒す克也と、いい加減にしろとマジ顔でツッコミ倒す亘理の構図が出来ましたね。

次へ続きます。

がんばりましょう!

【第6回その5】[きっかけ→目的→言動]の順番に影響が出る!